腰椎すべり症 Vol.H-002(担当:吉岡)
70歳女性
2月13日、コロナウイルスワクチン3回目の接種の3日後のことでした。それは、首のうしろの痒みを掻いた数秒後に左肩全体に起きた、経験したことのない激しい痛みではじまりました。神経という神経すべてに走るような痛み、その痛みのために数秒間は身動きがとれないのですが、治ってしまえばなんともありません。何回か繰り返すので、まずは皮膚科へ。「異常無し」と言われ、次は整形外科へ。4人目のドクターが「これは神経内科の分野ですね」と教えてくださり、横浜医療センターで検査を受けましたが、結果はやはり「異常無し」でした。症状が出てから1ヶ月半後、微熱がではじめ(PCR検査は陰性)、吐き気と眠気、体に走る激痛とヒリヒリ感で意識朦朧として、とうとう布団にくるまっての生活になってしまいました。3週間が過ぎた頃から薄いお茶なら飲めるようになり、少しずつ食べることもできるようになってきたのですが、筋肉の低下からか、40代に患った腰椎すべり症による腰痛が再発して(共立病院でレントゲンによる画像診断)、歩けなくなってしまいました。相変わらず体のあちこちにでる種類の違う痛みとヒリヒリ感と眠気と腰の痛みで、どこを頼ったらよいのか思案にくれ、思いついたのが20年ほど前に腱鞘炎を治してくださった吉岡先生でした。相談したらすぐに診てくださり、コロナウイルスワクチン後遺症と思われる症状には鍼灸で、腰椎すべり症による腰痛はカイロプラクティックでそれぞれ治療していくことになりました。
私の症状は相当にひどいものだったようで、最初の施術ペースは週に2回でした。玄関と外の道との間にあるわずか3段の階段ですら意を決して降りるような状態で、どこにでかけるのも夫の運転する車が頼りで不安でしたが、吉岡先生が「元の体に戻れるから安心してください」と言ってくださいました。
4週目からは全体に軽減がみられたことから週1回の施術になりました。1ヶ月半が過ぎたあたり(11回目の後)からは、左側肋骨を起点にした左半身全体に拡がるゾワゾワ感が起きなくなり、そのために数分間身動きができなくなることもなくなりました。さらに、ワクチンを打った後の左腕のシコリと、それにつながる左手中指のしつこい痛みも次第に消え、鍼灸の成果を感じられるようになりました。また、階段やキッチンでの家事、ちょっとした散歩などができるようにもなったりと、カイロの効果もはっきりとわかるようになりました。
施術を始めて約5ヶ月が経った今、起床時にストレッチをしなくては家事をはじめられなかったのが、サッと動くことができるようになりました。無理をして疲れると、体の表面の違和感と腰の痛みが現れることもありますが、以前のような激しい痛みや眠気を感じることはなく、すぐにおさまります。なによりも、痛みをまったく感じない時間がかなり多くなり、「秋には山歩きができるでしょう」という先生のお言葉通り、秋の山歩きを楽しむことができるようになりました。
*こちらより転載。